ココに注目!”おしっこ”からみる健康チェック法

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 前回の記事 【健康管理や診断に役立つ】ペットの健康を記録しよう では、

  • どうして記録が必要なの?
  • どんな方法があるの?
  • どんなところに注目すればいいの?

についてお話ししました。今回はその中のひとつ

おしっこ

からみる健康管理についてさらに詳しく説明していきたいと思います。


前回の記事をまだチェックしていない方はこちらから⇩

おしっこってなんで重要なの?

おしっこが関連する病気といえば、、、

「腎臓病」 と 「膀胱炎」

多くのかたがこの2つのどちらかを思い浮かべるのではないでしょうか?

いわゆる「泌尿器」と呼ばれる腎臓や膀胱は尿の生成〜排泄まで大きな役割を担っています。
そのため腎臓病や膀胱炎になったときはおしっこにも大きな変化がでる
というのはなんとなくイメージできますよね

でも実は、おしっこに変化が現れる病気はその2つだけではないのです

例えば前立腺肥大や子宮蓄膿症などの生殖器疾患
甲状腺機能疾患やクッシング症候群などのホルモン疾患
関節炎や筋力の低下などの影響でもおしっこに変化が現れます。

また腎不全のステージによっては逆におしっこが「出なくなる」ことがあったり
薬の影響、つまり副作用のひとつで多尿になることもあります。


「病気の種類」や病気の「進行度」「投薬の有無」によってもかわってくるため
単純におしっこが増えた/減った=から良いではないことを頭に入れておきましょう

また、単に運動後などにお水をいっぱい飲んで一時的に尿量が増えることもあれば
トイレの好みや心理的ストレスなどでおしっこの頻度や仕方が変わることもあります。

このように「排尿」という行動ひとつをとってもさまざまな可能性が考えられるため
日頃からよく観察して、いち早く異変に気付けることがとても大切です。

チェックポイント

量と回数

おしっこの量と回数は疾患を特定する上でとても大切な情報です

片方の情報だけでは絞れないことがありますので、
・回数は変わらないけど1回あたりの量が変わった 
・回数が変わって1回あたりの量も変わった 
のように量と回数どちらも観察する習慣をつけましょう。

<量のチェック>
○ペットシーツや砂(猫の場合)の場合
 →”形の大きさ”や”重さ”をチェック
○外で排泄(マーキング以外)する場合
 →”おしっこの体勢が続く時間”と”おしっこの出方”をチェック

また、動物も人間と同じように「残尿感」を感じることがあります。
トイレにいくけどおしっこはでていなかった、なんて場合もありますので
本当に排尿しているかもよくチェックしましょう!

おしっこの色は、淡黄色〜黄色が一般的です。
明らかな血尿などの場合はわかりやすいですが、中には見た目に変化がないにもかかわらず検査で異常を示す場合もあります。

(※うさぎでは異常がない場合でもおしっこが赤くなることがあります。)

色の変化だけではなく、量や回数などそれ以外の様子も併せてよく観察しましょう

○濃淡を観る
 ex)濃い黄色、淡黄色、透明に近い黄色など
○色の変化を観る
 ex)ピンク、赤っぽい、オレンジっぽいなど
○透明度を観る
 ex)透き通った黄色、濁ったような尿、ドロドロした尿など

匂い

おしっこの匂いは健康状態によって変わることがあります。

一般的におしっこの色が濃いと匂いが強く、おしっこの色が薄いと匂いが薄くなる傾向が見られますが、いずれの場合もなにかしらの疾患が潜んでいる可能性がありますので「いつもと匂いが違う」と感じたらよく観察し、受診するようにしましょう。

混合物

おしっこになにか混じっている場合は、写真を撮るかペットシーツを持っていき、病院を受診しましょう

・砂のようなものがキラキラと反射している
・ガラスの欠片のようなものが出てきた
・ゼリーのようなものがペットシーツについている     など

姿勢

膀胱炎や関節炎による「疼痛」や「筋力の低下」などによっておしっこの体勢が変化することがあります。

・いつものようにお尻を下げない(中腰のような感じ)
・足をあげていたのに上げなくなった(立ったまましたり座ってするようになった)
・おしっこをしている時にふらつくことがある    など

場所

  • 病気の影響でおしっこを我慢できない
  • 筋力や体力的な問題でトイレに間に合わない
  • トイレが不快などの心理的な理由

などで排泄の失敗が増えたり、トイレの場所の好みが変わる(トイレが複数ある場合)ことがあります。

特にシニア動物の場合は、トイレまでの導線やトイレの段差など身体的な辛さが排泄の失敗などにつながることがあるため、年齢によってトイレを見直してあげるとよいでしょう。

まとめ

今回は ”おしっこ”からみる健康チェック法” についてお伝えしました。

毎日お世話する飼い主さまだから気づける「おしっこ」事情。

観察を習慣にして、ぜひみなさんで動物の健康を支える観察マスターを目指しましょう!

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