近年、たくさんの人から愛されるようになったうさぎさん。
アニコム損害保険株式会社行った、アニコム損保のペット保険に契約したうさぎの頭数調査の結果によると2020年度時点でのうさぎの契約数は21,604頭で、2015年度から5年間の間で、なんと約6.4倍も増えているんだとか!

あくまで契約数なので飼育数の推移と完全に同じわけではないかもしれませんが、動物病院で働いていたときの個人的な肌感覚でも、やはりうさぎの来院数は格段に増えたと感じます。
そんなうさぎさんですが、犬や猫に比べるとまだまだペットとしての歴史は浅く、飼養管理について適切な知識が浸透していない現状もしばしば見受けられます。
適切な飼養には、まずうさぎの体を知ることから!
ということで、今回は犬や猫と全く違う、うさぎの体の3つのポイントについて簡単にご紹介します♪
うさぎの体の3つの特徴
薄い骨と強靭な筋力
うさぎは被捕食動物という立場上、獲物の標的にされやすい動物です。そのため、捕食者から素早く逃げ、命を守れるように進化を遂げてきました。
薄い骨
うさぎの骨は体重の8〜9%ほどしかないと言われており、同じ体格の小型犬と比べると、骨の厚さは1/2〜2/3程度。骨密度も少なく、ドワーフなどの小型種では1kgいかない個体もいます。
強靭な筋力
特に腰部と大腿部の筋肉が発達しており、すざましい瞬発力と跳躍力を発揮します。
この強靭な脚力のおかげで、うさぎは素早く走ることができます

”骨折しやすい”というデメリットも
◎不安定な抱っこで足を蹴り上げる
◎低い場所から飛び降りる
◎床を蹴ったときに滑る
だけでも簡単に骨折してしまうリスクがあり
また骨が薄いため、粉砕骨折をしやすい
抱き方や生活環境には特に要注意!
伸び続ける歯(常生歯)
「常生歯」とは文字通り”常に生え続ける歯”という意味です。
うさぎの歯は1月に約1cmほど伸びるといわれており、人間の爪の倍以上の速度で一生伸び続けます。
伸びすぎてしまった歯は様々な健康障害を引き起こすため、食事で歯を磨耗(削る)する必要があります。
歯の磨耗には”咀嚼にかかる時間”が大きく影響するため、毎日たっぷりと牧草をたべることがとても大切です
(※うさぎの適切な食事についての記事は現在準備中です)

うさぎは消化管機能や歯の特性上、
”食べ続ける”ことがとても大切な生き物です。
過長(歯が伸びすぎる)による不正咬合で
◎口腔内粘膜を傷つけたり
◎舌を切ってしまう
ことがあり、痛みで食欲不振が続くと
命の危険を引き起こすこともあります。
肉球がない
犬や猫と違いうさぎには肉球がなく、硬いたくさんの被毛が足裏を覆うことで足を保護しています。
(他の部位の毛質とは全然ちがいますよね!)
クッション機能や滑り止め機能のある肉球を持たないため、簡単に滑りやすく、生活環境の影響を受けやすいという注意すべき特徴があります。
多くのうさぎが罹患する”ソアホック”はこの生活環境(特に床材)が大きな要因のひとつです。
逆にいえば、適切な環境を整えてあげることで予防対策にもなるということですね
- うさぎが出入りするお部屋にはマットやカーペットなどを敷く
- ケージ内の床材は、網目の粗いもの/硬すぎるもの/線の細いものは使用しない
など怪我をしにくいスペースづくりで、安全で快適な生活を送らせてあげましょう♪

ソアホックとは足裏の皮膚に炎症が起き
脱毛や出血、潰瘍が見られる疾患です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください
(現在準備中)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した3つ以外にも、うさぎさんの体にはさまざまな特徴があります。
これからうさぎをお迎えする方も、もうすでにお迎えした方も、お迎えしようか迷っている方も。
うさぎってどんな生き物なんだろう?を知るきっかけになれば幸いです。
気になった部分はぜひ深掘りして、一緒にうさぎの魅力に浸かりましょう♪